時事問題で学ぶ公民(国会のしくみ)

公民「国会のしくみ」に関連する時事問題

衆議院選挙がいつになるか」というニュースが流れてますね。参議院の場合は任期となる日から逆算して選挙が行われる日がほぼ自動的に決まるのですが、衆議院はそうではありません。

 

衆議院には解散がある

 

衆議院と参議院のちがいのひとつが解散があるかないかです。

  • 衆議院…任期4年(解散あり)
  • 参議院…任期6年(解散なし、3年ごとに半数改選)

任期が短く、解散もある衆議院のほうが国民の意思をより反映しているとの考えから、衆議院の優越が認められています。

 

なお、衆議院は任期満了による総選挙よりも、解散による総選挙となる場合のほうが圧倒的に多いのです。戦後に行われた総選挙(※1)で任期満了によるものは、わずか1回のみ。今度が戦後2回目になるのかというのがニュースとなっています。

※1…総選挙というのは衆議院議員選挙のときにのみ用いられます。参議院の場合は総選挙と言わず、通常選挙と呼ばれます。

 

衆議院の解散に関する憲法の規定

この衆議院の解散が定められているのは日本国憲法第7条第69条です。

 

日本国憲法第7条では、「天皇は内閣の助言と承認により国事行為を行う」とされ、その国事行為の中に衆議院の解散があります。

 

日本国憲法第69条では、衆議院で内閣不信任決議が可決(または信任決議が否決)されたときは、内閣は衆議院を解散するか総辞職しなければならないとされています。

 

公民の教科書や参考書に出てくるのは、憲法第69条による衆議院の解散が多いのですが、実際の政治では第7条による解散のほうが多くなっています。

この第7条による解散は、首相が好きなタイミングで(自分にとって都合の良いタイミングで)解散できることから好ましくないとの批判もあります。

 

公民でのポイント
  • 日本国憲法第7条…天皇は内閣の助言と承認により国事行為(衆議院の解散)を行う
  • 日本国憲法第69条…内閣は不信任決議が可決されたときは、衆議院を解散できる(解散しないなら内閣総辞職)

 

臨時会の召集要求

野党四党が臨時国会の召集を求める要求書を提出したのに対し、政府・与党側は2021年8月31日に臨時国会の召集要求を拒否しました。野党はこれは憲法違反だと主張しています。

【日本国憲法第53条】
内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

 

野党は、この規定に基づいて臨時国会の召集を要求しました。
いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求で臨時会を召集できるというわけです。

 

ただし、この条文には「いつまでに召集しなければならない」という期限が定められていないため、政府・与党側は「いまじゃない」といって要求をかわしています。

 

公民でのポイント

ここで公民的知識として覚えておきたいのは国会の種類です。

  • 常会(通常国会)…毎年1月中に召集される定期的な国会。会期は150日。
  • 臨時会(臨時国会)…内閣が必要と認めたとき、どちらかの議院の総議員の4分の1以上の要求で召集(今回ニュースになっているもの)。
  • 特別会(特別国会)…衆議院解散後の総選挙の日から30日以内に召集。内閣総理大臣を指名する国会。
  • 緊急集会…衆議院の解散中に参議院のみで行われる特別な国会。

臨時会と緊急集会が紛らわしいので間違えないようにしておきましょう。

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