時事問題で学ぶ公民(裁判)

公民「裁判」に関連する時事問題

池袋暴走事故」の判決が東京地方裁判所から2021年9月2日に言い渡されました。
被告は無罪を主張していましたが、禁錮5年の実刑判決に。

 

被告が「控訴」するかに注目が集まりましたが、期限までに控訴せず判決が確定しました。
このニュースでの公民的キーワードは「控訴」です。

 

上記とは別の裁判ですが、菅義偉首相は2021年7月26日に「黒い雨」訴訟の上告を断念すると表明しました。黒い雨訴訟とは、広島への原爆投下直後に降った黒い雨を浴びながら国から被爆者として認められず、必要な救済を受けられなかったとして被爆者が国を訴えたものです。

 

こちらのキーワードは「上告」です。そこで、ここでは裁判の内容よりも「上告」「控訴」というワードに注目して公民のポイントを解説していきます。

 

公民のポイント「三審制」

裁判の判決に納得がいかない場合は、ひとつの事案に対して3回まで裁判を受けることができます。最初の裁判を第一審、その次を第二審、3回目を第三審と呼びます。

 

ニュースなどで「〇〇訴訟の第二審判決で…」というのを聞いたことがあるかと思います。

 

第一審の判決に不服で2回目の裁判を求めることを控訴といい、第二審の判決に不服で3回目の裁判を求めることを上告といいます。この控訴、上告という言い方を取って、第二審を控訴審、第三審を上告審と呼ぶ場合もあります。

 

そこで、今回のニュースです。
「黒い雨訴訟で国が上告を断念」したのです。

 

これにより判決が確定。
住民側の主張に沿った判決が確定したというわけです。

 

では、第何審の判決が確定したのでしょうか。
上告とは、第二審の判決に不服で3回目の裁判を求めることでした。

 

つまり、上告を断念したことで、第二審(控訴審)の判決が確定したことになります。
この判決を出したのは、広島高等裁判所でした。

 

そこで、裁判所の種類もチェックしておきましょう。
これも公民でよく出てきます。

 

裁判所の種類

  • 最高裁判所…全国1か所(東京)
  • 高等裁判所…全国8か所(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)
  • 地方裁判所…全国50か所(各都府県に1か所+北海道に4か所)
  • 家庭裁判所…全国50か所(各都府県に1か所+北海道に4か所)
  • 簡易裁判所…全国438か所

裁判所を大きく2つに分けると最高裁判所下級裁判所になります。
下級裁判所をさらにわけると、高等裁判所地方裁判所家庭裁判所簡易裁判所になります。

 

基本的には、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所のいずれかで第一審が行われ、控訴したときの第二審が高等裁判所、さらに上告したときの第三審が最高裁判所で行われます。

 

今回ニュースになった「黒い雨」訴訟は、第一審が広島地方裁判所で行われ、この結果を不服として国が控訴。第二審が広島高等裁判所で行われ、国の主張は退けられたものの国が最高裁に上告せずに、判決が確定したというわけでした。

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