中学生向け時事問題解説(2023年11月)

中学生向け時事問題解説

2023年11月の時事問題解説

2023年(令和5年)11月の時事問題一覧です。国連安保理でガザ地区の戦闘休止を求める決議を採択(11/16)APEC首脳会議開催(11/17-18)「アルゼンチンのトランプ」が大統領選で勝利(11/20)国連でパリ五輪中の休戦決議を採択(11/21)などがニュースとして取り上げられています。

「AI安全サミット」開催(11/1-2)

AI(人工知能)の安全な利用に関する国際会議(AI安全サミット)がイギリスのブレッチリーで開催されました。会議には日本、欧米、中国などから政府高官やAI開発企業の代表が参加。最終日には各国の安全性に関する協力強化などを盛り込んだ「ブレッチリー宣言」が採択されました。

 

ロシアが包括的核実験禁止条約の批准を撤回(11/2)

ロシアが包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を撤回しました。CTBTはあらゆる核実験による爆発を禁止するもので、1996年に国連で採択。ロシアも2000年にプーチン大統領が批准していました。

批准とは条約などに対して国として最終的に同意すること。

 

蛍光灯の製造が禁止に(11/3)

水俣条約会議での水銀規制により直管蛍光灯の製造と輸出入が2027年末で禁止されることになりました(電球形蛍光灯は25年末での禁止が決定済み)。2028年以降も在庫品を販売することや使用することは可能です。

 

阪神タイガースが38年ぶりの日本一(11/5)

プロ野球日本シリーズで阪神タイガースがオリックス・バファローズに勝利し、38年ぶりに日本一となりました。阪神が前回日本一となったのは1985年で、現岡田監督は選手としてプレーしていました。

 

東京で11月の最高気温を100年ぶりに更新(11/7)

11月7日の東京都心の最高気温が27.5度を記録し、100年ぶりに11月の最高気温を更新しました。この日は神奈川県小田原市や山梨県甲府市でも最高気温が28度を超えるなど関東甲信で夏日となりました。

 

大谷翔平選手がクラブ6万個を小学生に寄贈(11/9)

大リーグエンゼルスの大谷翔平選手が日本の全小学校約2万校にジュニア用グラブを3個ずつ(合計6万個)寄贈することを発表しました。大谷選手は「このグローブを使っていた子どもたちと将来一緒に野球ができることを楽しみにしています!」とコメント。各校に寄贈されるグローブ3個は右利き用2個と左利き用1個となっています。

 

藤井竜王が「八冠」防衛(11/11)

将棋の藤井聡太竜王が竜王戦七番勝負を4勝0敗とし、竜王位を防衛しました。八冠となって最初に迎えたタイトル戦で「八冠」防衛に成功。次のタイトル戦は来年1月に開幕する王将戦になります。

 

イギリス元首相が外相に(11/13)

イギリスのキャメロン元首相が外務大臣に就任しました。首相経験者が閣僚に起用されるのは50年以上ぶり。キャメロン元首相はEU離脱の国民投票の結果を受けて、辞任していました。

 

関門橋開通から50年(11/14)

九州(福岡県北九州市)と本州(山口県下関市)を結ぶ関門橋が開通してから50年となりました。関門橋は1973年11月14日に開通。全長1,068メートルで当時は「東洋一のつり橋」と呼ばれました。

 

1年ぶりの米中首脳会談(11/15)

アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談がサンフランシスコ近郊で1年ぶりに開催されました。会談では台湾問題や人工知能(AI)の安全性などについて協議。軍部同士での対話再開で合意しました。

 

国連安保理でガザ地区の戦闘休止を求める決議を採択(11/16)

国連安全保障理事会でガザ地区の戦闘休止を求める決議が採択されました。パレスチナ自治区のガザ地区ではイスラエル軍とハマスの軍事衝突が激化し、子どもたちへの被害も拡大。同様の決議はアメリカとロシア等の対立で否決されていましたが、今回は日本、フランス、中国などが賛成し、アメリカとロシアは棄権したことで採択されました。

 

大谷翔平選手が2度目のMVP受賞(11/16)

米大リーグの大谷翔平選手が記者投票によるMVP(最優秀選手)に満票で選ばれました。大谷選手のMVP選出は2回目。今季の大谷選手は打者としての44本のホームランを記録し、投手としても10勝を達成しました。MVPに2回とも満票で選ばれたのは大リーグ史上初です。

 

APEC首脳会議開催(11/17-18)

アメリカのサンフランシスコでAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が開催されました。APECには中国、ロシアを含む21か国・地域が参加。AIの安全性や気候変動対策について協調して取り組むことが合意されました。

APEC参加国(21か国・地域)

日本、米国、中国、ロシア、韓国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、メキシコ、チリ、ペルー、インドネシア、パプアニューギニア、ブルネイ、フィリピン、タイ、ベトナム、香港、台湾

 

「アルゼンチンのトランプ」が大統領選で勝利(11/20)

アルゼンチンの大統領選でハビエル・ミレイ下院議員が当選しました。ミレイ氏は「アルゼンチンのトランプ」とも呼ばれ、中央銀行の廃止など過激な政策を掲げています。

 

国連でパリ五輪中の休戦決議を採択(11/21)

パリ五輪・パラリンピックの期間中にあらゆる紛争の休戦を求める決議が採択されました。これまで五輪・パラリンピック中の休戦決議は議場の総意として採択されてきましたが、今回はロシアが投票を求め反発。投票の結果、118か国の賛成で決議が採択されました(ロシアとシリアは棄権)。

 

イスラエルとハマスが4日間の戦闘休止(11/24)

イスラエルとイスラム組織ハマスの休戦が24日から4日間の予定で始まりました。休戦期間中にはハマスが拘束している人質の一部50人が解放され、イスラエルで収監されているパレスチナ人も釈放。支援物資を積んだトラックもガザ地区に入ることになります。

 

ニュージーランドが「たばこ禁止法」を撤廃(11/25)

ニュージーランドですでに施行されている「たばこ禁止法」が撤廃されることになりました。「たばこ禁止法」は、2009年1月1日以降に生まれた人へのたばこの販売を禁止するもの。ニュージーランドでは政権交代があり、新政権が減税による財源の確保等を目的として「たばこ禁止法」を来年3月までに撤廃することとしました。

 

ロシアが大阪・関西万博への不参加を表明(11/28)

ロシアが2025年に開催される大阪・関西万博への不参加を表明しました。「主催者との十分なコミュニケーションが取れていない」との理由から。11月30日で開催500日前となった大阪・関西万博へはメキシコとエストニアも参加辞退を表明しています。

 

補正予算が成立(11/29)

総額約13兆2000億円となる今年度の補正予算が成立しました。補正予算とは当初予算の成立後に生じた環境変化などに対応し、予算を追加するもの。成立した補正予算には、ガソリン・電気・ガス代補助などの費用が含まれています。

 

「生活保護費訴訟」で国に賠償命令(11/30)

生活保護費を段階的に引き下げられた受給者が国を訴えた裁判で、国に対し賠償を命じる判決が出されました。同様の裁判が各地で起こされていますが、引き下げが取り消された判決はあっても、賠償まで命じる判決はこれまで出されていませんでした。