中学生向け時事問題解説(2023年12月)

中学生向け時事問題解説

2023年12月の時事問題解説

2023年(令和5年)12月の時事問題一覧です。イスラエル軍がガザ南部に地上侵攻(12/3)、安倍派4閣僚が交代(12/14)、自転車でも「青切符」を導入へ(12/21)、柿沢未途衆議院議員を逮捕(12/28)などがニュースとして取り上げられています。

 

ことしの流行語大賞は「アレ(A.R.E.)」(12/1)

その年の世相を反映する言葉に贈られる「2023ユーキャン新語・流行語大賞」の「年間大賞」に「アレ(A.R.E.)」が選ばれました。「アレ」は優勝を意味する隠語として、プロ野球阪神タイガースの岡田監督が用いた用語。阪神タイガースが38年ぶりの日本一となったこともあり、「年間大賞」に選出されました。

 

流行語トップテン

新しい学校のリーダーズ/首振りダンス、OSO18/アーバンベア、蛙化現象、生成AI、地球沸騰化、ペッパーミル・パフォーマンス、観る将、闇バイト、4年ぶり/声出し応援

 

イスラエル軍がガザ南部に地上侵攻(12/3)

イスラエルとハマスの休戦は7日間で終了し、再び戦闘状態となりました。イスラエル軍はガザ北部から南部にまで侵攻を拡げています。

 

日本などが「化石賞」に選ばれる(12/3)

国際的な環境NGOがCOP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)の期間にあわせて「化石賞」を発表しました。「化石賞」とは、気候変動対策に消極的だと判断した国に贈られるもので、日本、アメリカ、ニュージーランドが対象国に選ばれました。

 

PISA学力調査で日本の「読解力」が急上昇(12/5)

81か国・地域の15歳を対象とした「国際学習到達度調査」(PISA)で、日本の「読解力」が前回の15位から3位に急上昇しました。ほかに「数学的リテラシー(応用力)」が5位で、「科学的リテラシー」が2位。日本は他国に比べてコロナによる休校期間が短かったことが好成績につながったと考えられています。

 

貧困状態にある子どもは世界で6900万人以上(12/6)

ユニセフ(国連児童基金)が貧困状態にある子どもの数が世界で6900万人以上に上ると公表しました。全体としては前回の調査より減少したものの依然として高水準。OECD加盟40か国で子供の5人に1人が貧困状態となっています。

 

プーチン大統領が来年の大統領選への出馬を表明(12/8)

ロシアのプーチン大統領が来年3月に行われる大統領選に出馬することを表明しました。ロシアの大統領の任期は6年のため、当選すれば2030年まで続投することになります。

 

ノーベル平和賞授賞式で子が代理出席(12/10)

ことしのノーベル平和賞授賞式に、イランの刑務所に収監されている受賞者に代わり娘と息子が代理で出席しました。ことしの平和賞受賞者は人権活動家のナルゲス・モハンマディ氏。イランで女性の人権保護活動をしていましたが、現在は治安を脅かしたなどとされ刑務所に収監されています。

 

国連でガザの即時停戦決議を採択(12/12)

国連総会でガザ地区の紛争に関する緊急会合が開かれ、「人道目的の即時停戦」を求める決議が採択されました。決議への反対はイスラエルや米国など10か国のみで、日本を含む153か国が決議に賛成しました。

 

内閣不信任決議を否決(12/13)

衆議院に岸田内閣への内閣不信任案が提出されましたが、反対多数で否決されました。不信任案には提出した立憲民主党だけでなく、日本維新の会、国民民主党、共産党、れいわ新選組が賛成。自民党安倍派の裏金疑惑などにより、世論調査での内閣支持率も下がっています。

 

安倍派4閣僚が交代(12/14)

「政治と金」に関する問題で4閣僚が交代しました。辞任したのはいずれも自民党安倍派の閣僚で、松野博一官房長官、西村康稔経済産業相、鈴木淳司総務相、宮下一郎農水相の4名。ほかに安倍派の副大臣5人と政務官1人も交代しました。

 

大谷翔平選手がドジャース入団会見(12/15)

大リーグのロサンゼルス・ドジャースに移籍した大谷翔平選手の入団会見が行われました。エンゼルスからFAとなっていた大谷選手はドジャースと10年総額1014億円で合意。他の競技も含めてスポーツ選手として最高金額での契約と言われています。

 

日本ASEAN特別首脳会議(12/17)

日本とASEAN(東南アジア諸国連合)の友好協力50周年を記念して特別首脳会議が開催されました。岸田首相は対中国を念頭に経済安保分野での連携強化などについて表明。ASEAN諸国からも地域の平和と安定を期待する声が上がりました。

 

「書道」がユネスコ無形文化遺産候補に(12/18)

書道」をユネスコ無形文化遺産の提案候補とすることを文化審議会が決定しました。ユネスコでの審議は2026年11月頃に行われる見込み。ユネスコの無形文化遺産には、日本から「和食」など22件がすでに登録されています。

 

自民党の安倍派・二階派に強制捜査(12/19)

自民党の安倍派と二階派の事務所が政治資金パーティーをめぐる問題で強制捜査を受けました。今回の疑惑を受けて、安倍派の4閣僚はすでに交代。「政治と金」をめぐる問題で大きな批判が起こっています。

 

自転車でも「青切符」を導入へ(12/21)

自転車の交通違反に対しても、自動車などと同様に反則金を導入することになりました。取締りの対象は16歳以上。信号無視無視などの軽微な違反には「青切符」が交付され、反則金を納めることになります。

 

健康保険証を来年12月に廃止(12/22)

現在の健康保険証が来年12月2日に廃止されることになりました。廃止後も使える猶予期間は最長1年間。以降は「マイナ保険証」か保険証の代わりとなる「資格確認書」を使用することになります。

 

男性の育休取得率が初の3割超え(12/25)

2022年度の男性地方公務員育児休業取得率31.8%となりました(総務省が発表)。前年度から12.3ポイントの増加で初の3割超え。育児休業期間は2週間以上1か月以下が最も多くなりました。

 

ダイハツ国内工場がすべて停止(12/26)

ダイハツの国内4工場がすべて稼働を停止しました。安全性能を確認する試験などでの不正行為が発覚したことによる措置。工場停止はしばらく続く見込みで、関連企業や地域経済への影響が懸念されています。

 

違法捜査で国と都に賠償命令(12/27)

化学機械製造会社の社長が東京都と国を訴えた裁判で、東京地方裁判所は違法捜査があったとして東京都と国に賠償を命じる判決を出しました。裁判では警視庁の捜査員が「事件は捏造」と証言。社長らは外為法違反容疑で逮捕され、約11カ月の勾留後に起訴が取り消されていました。

 

辺野古移設で国が代執行(12/28)

沖縄アメリカ軍普天間基地移設に関する地盤工事の承認を沖縄県に代わって国が行いました(代執行)。裁判所が承認するよう求めた判決を出しましたが、沖縄県が拒否したことによる対応。地方自治法に基づいて国が代執行を行ったのは初めてのことです。

 

柿沢未途衆議院議員を逮捕(12/28)

柿沢未途衆議院議員と秘書4人が公職選挙法違反の疑いで逮捕されました。柿沢衆議院議員は前法務副大臣。2023年4月に行われた江東区長選挙で地元の区議らに現金を配った(買収した)容疑がかけられています。