中学生向け時事問題解説(2023年7月)

中学生向け時事問題解説

2023年7月の時事問題解説

2023年(令和5年)7月の時事問題一覧です。世界の平均気温が過去最高を記録(7/3)、スウェーデンがNATO加盟へ(7/10)、イギリスの加盟でTPPが12か国に(7/16)、女子サッカーW杯が開幕(7/20)などがニュースとして取り上げられています。

宇宙望遠鏡「ユークリッド」打ち上げ(7/2)

宇宙を飛行しながら観測を行う宇宙望遠鏡の「ユークリッド」が打ち上げられました。ユークリッドの由来は、「幾何学の父」ともよばれる古代エジプトの学者名。「ユークリッド」は、宇宙の成り立ちや暗黒物質などの解明に取り組むことになります。

 

環境活動家が陸上レースを妨害(7/2)

ストックホルムで行われていた陸上の国際大会で、環境活動家がトラック内に侵入し、レースを妨害しました。活動家は選手がゴールする直前に侵入し、横断幕を掲示。ヨーロッパでは活動家がスポーツ大会や美術館などで行う妨害行為が問題になっています。

 

世界の平均気温が過去最高を記録(7/3)

7月3日の世界の平均気温が過去最高の17.01度を記録しました。これまでの記録は2016年8月に記録された16.92度。ことしは「エルニーニョ現象」により、さらに気温が上昇すると予測されています。

 

福島原発「処理水」に関するIAEA報告書公表(7/4)

国際原子力機関(IAEA)が福島第一原子力発電所の「処理水」海洋放出計画について、「国際的な安全基準に合致している」との報告書を公表しました。「処理水」は夏ごろから海へ放出される予定になっています。

 

ウクライナがTPPへの加盟を申請(7/7)

ウクライナがTPP(環太平洋経済連携協定)への加盟を申請していたことが明らかになりました。TPPは日本オーストラリアなど11か国が参加している経済連携で、中国や台湾も加盟を申請しています。

 

スウェーデンがNATO加盟へ(7/10)

トルコがスウェーデンNATO(北大西洋条約機構)加盟に対する国内の手続きを進めることを発表。これまでトルコはクルド人武装組織を巡る問題などでスウェーデンのNATO加盟に難色を示していました。スウェーデンが正式に加盟するとNATO32か国となります。

 

世界人口デー(7/11)

7月11日は世界の人口問題への意識を高める目的で、国連が「世界人口デー」と定めています。1987年の7月11日に世界人口が50億人を突破したことから制定。現在の世界の人口は80億人を超えていて、国別ではインドが中国を抜いて世界一の多さとなっています。

 

最高裁が女性用トイレの使用制限に違法判決(7/11)

最高裁判所がトランスジェンダーの職員に対して職場の女性用トイレの使用を制限した国の対応は違法だとの判決を出しました。裁判は性同一性障害と診断され、女性として社会生活を送っている職員が、職場から離れた女性用トイレしか使えないことを訴えたものです。

 

EUが日本産食品の輸入規制を撤廃(7/14)

EU(ヨーロッパ連合)日本産の食品に対する輸入規制を撤廃すると発表しました。EUは東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故後から日本産食品に対して輸入規制を続けていました。

 

イギリスの加盟でTPPが12か国に(7/16)

TPP(環太平洋連携協定)へのイギリスの加盟が承認されました。TPP発足後、加盟国が増えたのは初めて。これでTPPは12か国となりました。

TPP12か国

日本、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、シンガポール、ベトナム、ブルネイ、メキシコ、チリ、ペルー、イギリス

 

ロシアがウクライナ産穀物輸出の合意を停止(7/17)

ウクライナ産の穀物を黒海経由で輸出する国際合意の履行をロシアが停止しました。合意はトルコと国連が仲介して成立したもので、これまで期限が2回延長されてきましたが、ロシアは「西側が条件を守っていない」として、今回の期限は延長しませんでした。

 

中国が日本の海産物を全面検査(7/18)

中国が日本からの輸入される海産物に対し、全面的な放射線検査を始めたことが判明しました。日本が福島第一原発の処理水を海洋放出することを発表したことに対する処置。全面検査には時間がかかるため、日本からの海産物の輸入が滞っています。

 

貿易収支が23か月ぶりに黒字(7/20)

日本からの輸出額から日本への輸入額を差し引いた6月の貿易収支23か月ぶりに黒字になりました。原油などの輸入価格が下落したのに対し、自動車の輸出額が増加したことによるもの。ことし6月までの半年間では6.9兆円の赤字となっています。

 

女子サッカーW杯が開幕(7/20)

4年に一度行われる女子サッカーのワールドカップが開幕しました。開催国はオーストラリアニュージーランド。開幕戦のニュージーランド対ノルウェー戦では日本人が主審、副審を務めました。

 

女性の就業率が過去最高に(7/21)

女性の就業率(15歳以上で仕事をしている人の割合)が過去最高の53.2%になりました(総務省「就業構造基本調査」)。昨年10月1日時点で就業者数の総数は6706万人で、うち女性は3035万人となっています。

 

「Twitter」が「X」に(7/24)

Twitter(ツイッター)のブランド名がX(エックス)に変更されました。ロゴも新しいものになり、ブランドカラーも青から黒に。オーナーのイーロン・マスク氏は「今後は決済サービスなども含むスーパーアプリを目指す」としています。

 

日本人人口が14年連続で低下(7/26)

ことし1月1日現在の日本人の総人口は1億2242万3038人で前年から80万523人減少しました(総務省が26日に発表)。減少幅は過去最大で、初めて全都道府県で減少。外国人を含む総人口でも前年比で約51万人減となりました。

 

日本人の平均寿命が短く(7/28)

日本人の平均寿命が2年連続で短くなりました(厚生労働省が28日に「簡易生命表」を公表)。昨年の日本人の平均寿命女性87.09歳男性81.05歳。前年よりも女性は0.49歳、男性は0.42歳短くなりました。

 

男性の育休取得率が過去最高の17%に(7/31)

2022年度の男性の育児休業取得率が17.13%過去最高になりました(厚生労働省「雇用均等基本調査」による)。男性の育休取得率は10年連続で増加。一方、女性の育休取得率は前年度から4.9ポイント下がり80.2%
となりました。

 

英語「話す」の正答率が12.4%(7/31)

ことし4月に小学6年と中学3年を対象に実施した「全国学力・学習状況調査」で、中学3年の英語で「話す」分野の平均正答率が12.4%と低迷しました。同じ英語で「聞く」は58.9%、「読む」は51.7%、「書く」は24.1%の正答率。能動的にコミュニケーションをとる「話す」「書く」が課題となっています。